バーロウ・ファーム・ガーデンズ Burrow Farm Gardens
バーロウ・ファーム・ガーデンズは今年の旅の情報収集の終わりごろに見つかった。
"East Devon's Secret Garden"と謳われている。写真も美しい。まだまだ発見できてないガーデンが沢山あることだろう。丹念な情報収集が大切だ。
すでに16時になろうとしている。予定を1つスキップして優先順位の高いバーロウ・ファームに向かうが、この地区の中心都市トーントン(Taunton)で渋滞に嵌る。
この後予定のガーデンはありがたいことに2つとも19時までのオープンだから焦らずに済む。
バーロウ・ファームはイースト・デボンの深く豊かなカントリーサイドにあった。ファームの入り口にオネスト・ボックス(Honest Box)が置いてある。
£12を投入し、入場する。ティールームに2組のカップルが見える他はガーデンにも人影はない。独り占めのようだ。
反時計回りに散策を開始、最初はミレニアを記念して1998年から2年がかりで造った"Millennium Garden"だ。
素朴な石垣で囲まれたガゼボ(写真上左)の周辺がとてもメルヘンチックな雰囲気のガーデン。何度も潜りたくなるゲート(写真上左から2枚目)。
入り口の両脇に立つ蓮の葉に水を汲む少年とバスケットを手にする少女の像が微笑ましい(写真下左2枚)。見晴台の真ん中のコンテナも素朴だ(写真下中)。
二つの噴水からこぼれた水が、ガゼボの前に広がる芝生のガーデンを細い流れ(Rill)と下り、その先の池に流れ込んでいく。
池にはショウブやスイレンの花が、芝生の周りはバラ、フジ、ウツギ、マーガレットなどが咲いている。
池の回りも見事に整備されたフォーマルガーデンだ(写真上左)。その辺縁から見るカントリーサイドの景色は絵に描いたように美しい。
左下に展開するのはグラス・ガーデンのようだ(写真下左から2枚目)。このなだらかな起伏が素晴らしい。
花の大きさは変わらず茎の短い矮性アリウムは珍しい(写真下右から2番目)。
ハウスの前(東側)にプールと並んで展開するのが"Pergola Walk"だ。パーゴラはフジとバラで覆い隠されている(写真下左)。
この少女像は”はにかんだ可愛い少女”との印象を持ったが、帰国してホームページに"The Shy Maiden"の名を見つけた時には得心した。
このはにかみ少女を中心に南北に分かれているパーゴラはそれぞれ10m余りなのだが、両側の植え込みの中に幾つもの壷が見られる。
これも素朴な味がする。パーゴラ・ウォークの花は遅れているようだが、しっとりとした落ち着いた雰囲気が感じられるガーデンだ。
スロープを登り、門扉(写真左)抜けるとハウスがある。もちろんプライベートだ。ハウスの周囲も良く手入れされている(写真上右3枚)。
ハウスの裏側(西側)の階段を上がるとテラス・ガーデン(Terrace Garden)がある。ホームページでは"Cottage Garden Style"と言っているが、
私には"Italian Garden Style"に見える。砂利道(Gravel Paths)に石の階段やエッジ、様々な像やオーナメントなどがその理由だ(写真下)。
本来相容れないものが融合した形だ。
ホームページの年表を見るとこのガーデンはオーナー夫妻が酪農をするために1959年にここに移り住み、
1966年から奥さんが4人の子供の助けを借りてガーデン造りを始めたものだ。1975年にはナショナル・ガーデン・スキムに登録されている。
1983年にはご主人が酪農業を引退したとあるから、その後は二人で協力して造り上げてきたのだろう。
一つひとつ積み上げてきたことが良く分かる。時間と労苦の積み重ねだ。感慨深いものがある。
帰り際、入る時にはなかった一輪車があった。人影は見かけなかったが、ちゃんと手入れをしていたのだ。
Address | Dalwood, Axminster, East Devon EX13 7ET |
Telephone | 01404 831285 |
Web Site | Burrow Farm Gardens |
オープンの日・時間や入場料は Web Site あるいは
Gardens Finder
Gardens Guideで確認ください。
「旅行記」もご覧ください。